先日、足立区で保育研修がありました。
以下は職員の研修レポートから一部抜粋した内容
『「主体的、対話的で深い学び」の話がありました。
自らの興味、関心に基づき、自分からやってみたいと取り組める学びが主体的な学び。
周囲の他者やモノや出来事との対話を深め、様々な気付きや発見を得ていく学びが対話的な学び。』
幼児教育では「環境」がキーワードとなっています。
子ども自ら環境に関わり、その中での気付きや発見などを周りの友達、保育者、保護者と共有しながら学びに繋げていくこと。
この幼児期の学びが小学校以降の学びの基盤になるとされています。
その為に、園では子どもたちが興味・関心を持ったものをより深められるような保育を目指さなければならないと考えています。
写真は年中組が登り棒をやっている場面
先日各クラスにもカイコが行き渡りました。
早速子どもたちも興味を持っていて、名前を付けたり、園庭にある桑の葉(カイコのエサ)を取ったり、図鑑で調べたり、
また、桑の実で色水を作ったりと蚕や桑をきっかけとして同時進行で色々な遊びが発展しています。
ちなみに、先日載せた顕微鏡の写真は蚕の卵や生まれて間もなくの蚕です。
写真は何を映したものかわかるでしょうか。
子どもたちが発見したものや身近にあるものをより面白く見られるように顕微鏡や虫メガネも用意してあるのですが、生き物など色々なものを試しています。
写真の他にはカエルも顕微鏡で見ていました。
実際に見るのと顕微鏡や虫メガネで見るのとでは、驚きや発見がまた違ったものになります。
子どもたちの遊びの中には「理科」(この場合は生物)のような要素も沢山含まれています。
昨年、卒園児保護者の方からカブトムシの幼虫を沢山譲って頂き、園では写真のように子どもたちが見られるように環境を作っています。(写真に写っているのはほんの一部です。)
まだ、土の中に眠っている状態なので見つけるのは大変ですが、掲示を付けて子どもたちが興味を持てればいいなと思います。
年少組の女の子が先日植えたナスに早速水やりをしています。
最初は自分の鉢に水をあげて、次はお友達の鉢にも水をあげていました。
写真の下の方の少し見えるのですが、自分の名前を書いた旗を立ててより一層愛着を持っているようです。
ジョウロは子どもがやりたい時に出来るように園庭に用意しています。
他の子どもが水やりをやっている姿見て自分もやってみたいと思ったり、植えたナスが成長している姿を見て興味を持ったり
子どもそれぞれ興味を持つタイミングは異なりますが、子どもが興味を持てるように色々な工夫をしています。
ちなみに年少組はナス、年中組はアサガオ、年長組はトマトと自分の鉢をそれぞれ持って植えています。
年少組の男の子が、画用紙にカラーテープを貼ったり、クレヨンで絵を描いたりしています。
この画用紙はホッチキス止めして、本のように開けるようになっています。
普通の画用紙に絵を描くのも楽しいのですが、少し工夫することで子どもたちの創造力を掻き立てます。
4年保育(2歳児)のお友達と先生がこの掲示を一緒に見ながら話していました。
「~見たことあるよ!」「これなんだろ!」など話が盛り上がっていました。
遊びの時間を多く取っている園の子どもは語彙力が高いという研究があります。※1
その理由は様々であると思いますが、遊びの中では子どものやりたい(この場面では話したい)という意欲を育んでいきます。
園でも子どもが「やりたい」「話したい」と思えるような環境を作っていければいいなと思います。
※1:内田伸子「学力格差は幼児期から始まるか?」2017
園では各学年、個人の栽培を行います。
年少組の子どもたちが毎日通る動線上にあるため(身近にあることが大切だと思います)、興味を持っている子どもが観察したり、水をあげたり、また、帰る際に保護者の方と一緒に見たりしています。
成長過程を子どもたち同士で、子どもと先生で、親子でそれぞれ楽しんでくれたらいいなと思います。
これから梅雨に入るので大きく育ってほしいです。
今回上手く写真撮れませんでしたが、ポップコーンの種は去年5月のブログ→コチラにも載せていますのでご覧ください。
また、園にもポップコーンの種を植えたので成長を間近に見られたらいいなと思います。
写真は子どもたちがダンボールに絵を描いたものを飾っているところです。
画用紙、コピー用紙、段ボールなどそれぞれの素材によって、描き心地は異なり、子どもたちは遊びの中で感じていると思います。
また、子ども自身が園に飾るのか、持って帰るのか選んでいます。
(子どもからすると残すこと飾ることに特にこだわりを持たず、描いて、作ってすぐ満足する場合もあります。)
子どもが「何か書きたい」「作りたい」と思った時に、手に取れる環境や様々な素材(画用紙、段ボール、シール、テープなど)を出来る限り用意出来ればいいなと思います。
年長組のみが出来る一輪車。
新しい学年になり1ヶ月経ち、早速練習しています。
一輪車はすぐに出来る子どもはなかなかいません。
ただ、何度も何度も転びながら挑戦する子どもを毎年見かけます。(中には1年近く練習して、3学期に出来るようになる子どももいます。)
1人でも多くの子どもが出来るようになれば良いなと思う一方、頑張るかどうか、諦めずに練習するかどうかは子ども自身が最終的に選択した方が良いのかなとも思います。
保育者からの後押しだったり、友達同士で刺激し合ったり、その中での子どもたちの成長が大切だと考えています。