先日、保育者養成校で幼稚園の話をしてもらえないかとご依頼をいただき、学生さんたちにお話する機会がありました。
当園の保育内容を説明させていただきましたが、子どもの面白さ、遊びからの学びという部分を少しでもおもしろそうだなって思っていただけたら嬉しいです。
また、養成校の先生と色々とお話してきました。
話題の1つに全国の保育者養成校はどこも定員割れと伺いました。
様々な原因が考えられますが、昨今の不適切保育のようなネガティブな報道が原因の1つだと感じます。
それでは、不適切な保育にならないようにするためにはどうしたら良いのか。
1つは保育内容だと思います。
例えば、カリキュラムが詰まっており、子どもの目標が子どもそれぞれではなく、全員均一だと保育者や子どもはどのように感じるでしょうか。
子どもも保育者もカリキュラムが詰まっていることで時間がない中でその目標に囚われ、イライラすることも多くなると思います。
そのイライラを子どもや他のものにぶつけるのは別問題ですが、そうなりやすい構造で、私はそれが不適切保育に繋がりかねない原因の1つだと考えています。
例えば、チェリー幼稚園ではなわとび、登り棒、鉄棒などは全員均一の目標は設けていません。
もちろん、がんばりカードのように〇〇が出来たらサインをもらうなど、子どもの「やりたい」気持ちが育まれるように色々な工夫は行っていますが、これが卒園するまでに全員〇〇できるようにしますと目標を設けると、急に窮屈な感じがしますね。
子どもによって興味・関心を持つ対象は異なるのにそれを求めるのは違うのかなと思います。
実際に子どもに選択を委ねると、「今〇〇練習してるんだ」「〇〇できたよ」とがんばりカードを見せながら伝えてくれる子どもも多いです。
様々な人と関わる集団生活の幼稚園で子どもたちに育って欲しいところは知識や技術を極端に沢山得ること(知識や技術は後からでも身に付けることができます)ではなく、人格形成の部分になります。
幼稚園としては色々な人と関わりながら、色々な感情を経験することは大切にしたいことの1つですね。
先日、神奈川にある幼稚園の公開保育に参加してきました。
多くの保育雑誌に載ってる園で、当日も関西の方も含め全国から多くの教育関係者が参加していました。
園内で子どもの様子や保育環境を見させていただきましたが、子どもたちがワクワクする、チャンレジできる、創造できる環境が整っていました。
講師の方はローマは一日にして成らず、すぐに全部は真似できないけれど、真似できる所は自園でやってみてくださいとお話されていました。
また、運動、自然、造形をそれぞれ専門にしている先生方もお話されていました。
運動に関して、環境を意図的に構成することで園庭で遊んでいる内に色々な動きができて、運動能力が伸びる。
自然に関して、虫が卵を産み、幼虫が生まれ、成虫になるというサイクルが生まれる自然がある。
造形に関しては子どもたちが作ったものの飾り方にしても、綺麗に見えるように飾られている。行事と造形の活動が繋がっている。
など、参考にできる部分も沢山ありました。
学んだものを自園に持って帰り、早速園内で共有させていただきます。
先週、年少組が水元公園遠足に行ってきました。
晴天にも恵まれ芝生の広場でシャボン玉を追いかけたり、友達同士で走り回ったり、虫を取ったり、お昼ご飯を食べたりしました。
1学期の年中組、年長組の縦割り水元公園遠足に続いての年少水元公園遠足です。
チェリー幼稚園では今年度より親子遠足を無くし、子どものみの遠足としました。
理由としては子どもの世界を大事にしたい気持ちがあります。
親子遠足ではどうしても1家族で行動したり、保護者同士で仲の良いグループで行動したりとありました。(親子同士の関わりは以前書かせていただいた親子クラス会のねらいとしました)
また、子どものみの遠足は翌週などに延期もしやすい利点もあります。
(以前、親子遠足が中止になった際は半年後に延期になったこともあります)
色々とご意見があるとは思いますが、ご理解いただければ幸いです。
先日、秋の大運動会がありました。
1週間前には雨予報があったりと心配していましたが、当日はくもりで涼しい気候の中、運動会を行うことができました。
チェリー幼稚園では、例年6月頃に小運動会というものを行っていましたが、秋の大運動会の内容と一部重複するということで小運動会は親子クラス会として親子中心の内容(運動に関連した内容に制限せず)、大運動会は子ども中心(年少~年長)、4年保育は親子の内容と変更しました。
運動会のねらいとしては「運動を楽しむこと」として、運動会の内容を編成しています。
運動は生涯必要なことの1つですね。
その結果として練習時間だけではなく、遊びの時間も取り組む子どもたちの姿を見ることができて嬉しく思います。
また、子ども同士やクラス同士で競うものもありますが、勝って嬉しい気持ちや負けて悔しい気持ちなどの揺れ動く感情は子ども自身が感じるものなので保育者の役割としてはその気持ちを受け止めることを大切にしましょうと園内で共有しました。
数年前、競技にあるリレーで□ちゃんに「△ちゃんが足遅いから、毎回〇〇組は負ける」という話を聞きました。そこで私は「そうなんだね。じゃあ、□ちゃん(話している□ちゃん)が、△ちゃんの分まで頑張って速く走れば〇〇組は勝てるんじゃない?」と返しました。
そうすると□ちゃんが「う~ん」と言って考えていました。
勝ち負けがあるものだとどうしても誰かのせい、周りのせいにしたい気持ちが誰しもにあると思いますが、子どもたちには自分自身にフォーカスを当ててほしい気持ちが私にはあります。
□ちゃんに伝わっているかはわかりませんが、幼児期の子どもたちにとっては難しいことでも伝え続けなければいけないことの1つで、それは運動に限らずどの分野にも共通していることだと考えています。
余談ですが、ニュースで少年野球や少年サッカーのコーチや審判、相手選手に罵声を浴びせる大人といった内容を目にしたことがあります。
そういった報道を聞くと悲しい気持ちにもなるし、少年野球や少年サッカーは誰のため?とも思います。